新得町は東京23区と同じくらいの面積ながら、そのほとんどが森林に覆われています。そのせいなのか、街に住む方々の中には『街中には木なんかいらない』という方もいます。
大きく育った街路樹。
春には種を捲くし、風が吹けは枝葉を落とすし、そして秋、紅葉後に地面に落ちた葉の始末もしなくてはいけないし、あるいは、大きく育った樹木の枝は、電線に悪さするしで、面倒なことが多々発生するからです。
だいたい、街の外の景色を見渡せば嫌というほど木があるんだから、わざわざ街中にそれは必要ないということでしょう。
先日、新得駅前の町営浴場の湯に浸かってきました。
ここのお湯は、駅前から50㎞以上あると思われる距離のトムラウシ温泉から運んできた温泉を使っています。そう、この銭湯の湯船で目を閉じているとトムラウシ温泉の景色が浮かぶのは、私だけでしょうか。今では公営住宅にもお風呂のある時代です。利用客がいかほどいるのか知りませんが、私にとっては、ほとんど独り占めできる湯船の、この銭湯は至極の空間です。
町営浴場を出ると、今は暗くなると、目の前にイルミネーションが輝いています。
毎年クリスマスシーズン時期にあわせて駅前の樹木にLED電球を這わせて演出しているのです。サホロのお山に行くと結構な観光客やスキー客がいるのですが、ここはとても静かな駅前です。冬の季節のこの駅とイルミネーションの雰囲気は、個人的にとても気に入っています。
ある業者の知人が教えてくれました。
「来年から、このイルミネーションはなくなるんだよ。」
新得駅前は周辺再整備事業の計画が進んでいて、何やら、木をふんだんに使った建築物を駅前に建てるそうです。いずれ町営浴場も場所を駅北側の建設計画のホテルの中に併設されるそうです。そして、その再整備をする過程において、ここにある樹木は伐採され、それに伴ってイルミネーションは廃止となるのです。
そういえば、今、新得町役場新庁舎の建設が進んでいます。
今の庁舎の周りには過去からの色々な方々の思い入れのある樹木が植えられて育っていました。
ある方は言いました。
「この樹木、どこか別のところに移植してくれませんか。」
しかし結局、そこにある樹木は新庁舎建設の邪魔になるということで伐採されました。
移植したところで、結局枯れてしまうかもしれません。しかし、私は、試みて欲しかったと思っています。もしかすると、その中の、ほんの一部かもしれませんが、育ってくれるかもしれないと思うからです。
駅前のイルミネーションは、将来、新しい駅前に建設される建物に設置されるそうです。もしかしたらクリスマスシーズンでなくてもLED電球が輝き続けるのかもしれません。
新得町は東京23区と同じくらいの面積ながらそのほとんどが森林です。
しかし現在進行形として、新得駅前にも、役場庁舎周りにも、大きく育った樹木は無くなります。
そして、
『街中には木なんかいらない』
という方の希望通りに、
街路樹も、そして管理できないと、町中から花壇さえも消えるかもしれません。
どこかの大きな都会のように、
植物が何も無いのはなんだろうと、プランターに植えられた花だけが、あちこち広がる街となってみれば良いのです。
あーこれって、
ブラックユーモア?
モコにとっては、暖かい場所が確保できれば、それが一番良いようですがね。



